2016年5月24日火曜日

【トークイベント】5/29(日)佐藤守弘×大澤 聡×飯田 豊「メディアの近代を逆なでに読む ―『テレビが見世物だったころ』刊行記念」(於:京都MEDIA SHOP)


テレビ離れが叫ばれる一方で、スマホやパソコンから屋外に遍在するスクリーンまで、多様な形式で映像コンテンツは受容されています。ニコニコ生放送やパブリック・ビューイングなどの集団的な映像視聴は「戦後の街頭テレビ」の熱狂に例えられ、新しい映像文化はテレビ放送の原点に回帰しているとも言われます。 
しかし、都市でテレビにふれるという経験は、戦前からテレビジョンの公開実験として人々の日常にありました。飯田豊さんは本書『テレビが見世物だったころ』で、「戦後・街頭テレビ・力道山」という放送史の神話によって忘却されたテレビジョンの近代を史料から掘り起こし、丹念に跡づけています。 
本書の関心は「過去」にあるのではなく、テレビジョンの近代から「もう一つの/ありえたメディアの歴史」をつむぎ、それを現代に提示することにあります。私たちは、本書からどのような論点を読み取り、引き受けることができるでしょうか。また、テレビというメディアや、それを含むスクリーン文化をどのようなものとして考えていけるでしょうか。 
そこで本トークイベントでは、飯田さんに本書を概説していただいたうえで、『トポグラフィの日本近代』で写真・絵画の近代を論じた佐藤守弘さんと、『批評メディア論』で論壇・批評のありようを分析した大澤聡さんという、異なる専門ジャンルのお二人に本書の射程を語っていただきます。 
素朴な疑問点なども含めて議論しながら、ゆったりとトークを進めたいと考えています。お気軽にご参加ください。

□ 登壇者 □

佐藤守弘(さとう・もりひろ)
京都精華大学デザイン学部教授。専攻は芸術学、写真史、視覚文化論。著書に『トポグラフィの日本近代』、共訳書にジェフリー・バッチェン『写真のアルケオロジー』(ともに青弓社)、共著に『記憶の遠近術』(芸術新聞社)など

大澤 聡(おおさわ・さとし)
批評家。近畿大学文芸学部准教授。専攻はメディア史、文学。著書に『批評メディア論』(岩波書店)、共著に『1980年代』(河出書房新社)、『日本の論壇雑誌』(創元社)など。『kotoba』(集英社)夏号より対談連載を開始

飯田 豊(いいだ・ゆたか)
立命館大学産業社会学部准教授。専攻はメディア論、メディア技術史、文化社会学。編著に『メディア技術史』(北樹出版)、共著に『メディア・リテラシーの諸相』(ミネルヴァ書房)、『ヤンキー人類学』(フィルムアート社)など

[イベント日時・場所など]
日時:5月29日(日)15:00スタート(14:30開場)
場所:MEDIA SHOP
   京都市中京区河原町三条下る一筋目東入る大黒町44 VOXビル1F
ご予約:事前にメディアショップ(mediashop★media-shop.co.jp ★→@に/075-255-0783)にお申し込みをお願いします。なお、当日参加も受け付けますので、お気軽にお越しください。
料金:500円


2016年5月14日土曜日

【インタビュー】「戦前のテレビ人気 再考 ―立命館大准教授が刊行」(『読売新聞』2016年5月13日大阪夕刊)

5月13日(金)『読売新聞』大阪夕刊のテレビ面で、拙著『テレビが見世物だったころ』をご紹介いただきました。カラー写真入りでとても大きく取り上げてくださっていて、たいへんありがたいです。


2016年5月7日土曜日

【共著】『メディア・リテラシーの諸相 ―表象・システム・ジャーナリズム』(ミネルヴァ書房、2016年)


告知がすっかり遅れてしまいましたが、浪田陽子・柳澤伸司・福間良明編『メディア・リテラシーの諸相 ―表象・システム・ジャーナリズム』(ミネルヴァ書房、2016年)が刊行されました。「立命館大学産業社会学部創設50周年記念学術叢書」の一冊で、メディア社会専攻に所属している教員が寄稿しています。僕は「送り手のメディア・リテラシー ―2000年代の到達点、10年代の課題と展望」という論文を書きました。