2013年12月30日月曜日

【講義関連情報】2013年度後期 期末レポートの〆切一覧

立命館大学 産業社会学部「メディア技術史(S)」

 1月10日(金)の授業時に回収。
 レポート課題についてはmanaba+Rに掲示。
 配布したレポート用紙に記入すること。ただし、ワープロソフトで執筆し、印刷した紙を貼り付けても構わない。
 レポート用紙のどこかにメールアドレスを必ず記載し、QRコードを忘れずに貼付すること。

立命館大学 産業社会学部「基礎演習Ⅱ(16)」

 2月8日(土)の午前8時までにメールで提出。
 A4用紙2ページ(Wordのテンプレートを配布済)に研究の成果をまとめること。
 提出された原稿をそのまま製本する(校正なし)ので、テンプレートの指示を守り、誤字脱字のチェックを怠らないこと。

立命館大学 産業社会学部「プロジェクトスタディⅡA(2D、2E)」

 年内に自由報告をおこなった者:1月18日(土)の午前8時までにメールで提出。
 1月に自由報告をおこなった者:2月8日(土)の午前8時までにメールで提出。
 ただし、内容によっては修正を求めるので(一度で正式受理されることはほぼ皆無と考えること)、〆切の1週間前までに初稿を提出すること
 分量は4,000字以上(A4用紙3枚以上)。
 タイトル、名前をレポート冒頭に必ず記載すること(表紙は不要)。

立命館大学 産業社会学部「専門演習(2E)」

 2月14日(金)までにメールで提出。
 グループ研究の期末レポートは、A4用紙5枚以上、1ページ40文字×36行(学部長表彰に準じる)。
 個人研究の期末レポートは、A4用紙4枚(厳守、Wordのテンプレートを配布済)。
 提出された原稿をそのまま製本する(校正なし)ので、テンプレートの指示を守り、誤字脱字のチェックを怠らないこと。

甲南女子大学 文学部「都市文化論」

 1月20日(月)の授業時に回収。
 書式自由、表紙不要。2000字以上。図版や写真を積極的に活用すること。
 A4用紙に印刷し、左上をホチキスで止めて提出すること。

2013年10月25日金曜日

【シンポジウム】11/16(土)「ラジオのメディア・エコロジー」(於:YCAM=山口情報芸術センター)



10周年を迎えたYCAM(山口情報芸術センター)にて「Media Ecology of Radio(ラジオのメディア・エコロジー)」というシンポジウムが開かれます。僕も企画から参加させてもらっています。ぜひお越しください!

一部のワークショップをのぞいて事前申込みは不要ですが、もし可能であれば、Facebookのイベントページで参加表明をお願いします。


概要 Abstract:

デジタル化やインターネットの普及、ソーシャルメディアなど新しいサービスの登場によって、メディア環境が大きく変化しつつあります。これは、単に新しいメディアが登場するということだけではなく、既存のメディアの関係性――「メディアエコロジー」とでも呼ぶべき――を変容させ、古いメディアを新しく位置づけ直しつつあります。このシンポジウムではラジオというメディアに焦点をあて、それが現在どのような文化的意義をもっているのかを議論します。
当日はぜひラジオをもってお集まりください! ラジオを通してラジオを語り合います。


主催 Organizer:
科学研究費基盤A「社会システム<芸術>とその変容:現代における視覚文化/美術の理論構築」(代表:長田謙一)

共催 Co-organizer:
YCAM(山口情報芸術センター)
MAGNET(Media, Action, Glocal Network)
ライブラリーラジオ・コミッティ(Library Radio Committee)

公式情報 Media:
MAGNET website
Media Biotope Shin Mizukoshi lab website
twitter #radiosympo

プログラム Program(随時更新します):

Date: 2013年11月16日(土)
Venue: 山口情報芸術センター(YCAM)
〒753-0075 山口県山口市中園町7-7 TEL: 083-901-2222

□ Workshop 1「ボイスアーカイブ・ワークショップ」 10:00-12:00
 YCAMに来られたみなさんの声や音を録音、YCAM内ラジオ(ライブラリーラジオ)やSessionで放送していきます。音や声をメッセージにしたり、じっくり聴いたりする体験を通してラジオを考えてみましょう。どなたでも参加できます。
 ・主催:ライブラリーラジオ・コミッティ
 ・事前申込み:不要
 ・参加費:無料

□ Workshop 2「身近なものをラジオにしてしまおう!」 13:00-15:00
 ファミコンやビデオデッキをラジオ送信機にしてしまおう! 新進気鋭のラジオ・アーティスト、毛原大樹さんといっしょに身近なもので小さなラジオをつくり、それを使って音声を受け取る「メディア遊び」をおこないます。
 この時間は当初、ワークショップ「粉川哲夫とラジオ送信機をつくろう!」を開催予定でしたが、主催者側の都合により、ワークショップ内容を変更させていただくことになりました。参加を予定されていました皆様には心からお詫びを申し上げます。

□ Session 1「ラジオ生態系の遷移」 15:00 -16:30
 日本のマスメディアとしてのラジオ、コミュニティ・メディアとしてのラジオに複眼的に焦点をあて、現場の実践を踏まえながらその現在、過去、未来を語り合います。セッション自体がラジオ放送される、つまりラジオのなかでラジオを語る予定。

登壇者=出演者
 ・飯田 豊(立命館大学:MAGNET)
 ・金尾雅彦(RCC中国放送
 ・毛原大樹(ラジオ・アーティスト)
 ・土屋祐子(広島経済大学:MAGNET)
 ・林田真心子(福岡女学院大学:MAGNET)
 ・毛利嘉孝(東京藝術大学)
 ・YCAMライブラリーラジオ・コミッティ
司会
 ・水越 伸(東京大学)

□ YCAM内ラジオ放送など 16:30-17:30

□ Session 2「ラジオの身体・ラジオの政治」 17:30-19:00
 現在「ラジオアート」と呼ばれる領域ではどのような実験が起きているのだろうか? 今この半径数メートルで起きていることが一気にグローバルに拡がることの可能性とその課題をラジオの実験、実践を通じて体験しつつ、ラジオと表現、そして身体と政治の関係を考える。こちらもセッション自体がラジオ放送される予定。

登壇者=出演者
 ・クヌット・アウファーマン Knut Auferman(在ベルリン・アーティスト、ネット参加)
 ・マシュー・フラー Matthew Fuller(ロンドン大学、ネット参加)
 ・飯田 豊
 ・毛原大樹
 ・水越 伸
司会
 ・毛利嘉孝(東京藝術大学)
通訳
 ・鶴本花織(名古屋外国語大学)

2013年10月1日火曜日

【編著】『メディア技術史 ―デジタル社会の系譜と行方』(北樹出版、2013年)


飯田豊(編著)『メディア技術史 ―デジタル社会の系譜と行方』(北樹出版、2013年)という本をつくりました(→Amazon)。メディアの技術発展を素朴な進歩史観に基づいて説明するのではなく、メディアの現代状況を深く考察するための手段として、歴史的な視座を身につけることができるような書き方を心がけました。執筆者はいずれも、単にメディアの歴史に詳しいだけでなく、デジタル化されたメディアのアーキテクチャやリテラシーの行方に関心を抱いている研究者ばかりです。「メディア史」や「メディア技術史」に関心のある読者はもとより、「メディア論」や「情報社会論」の一環として広く読んでいただければ幸いです。


[目次] 
1.技術としての書物 ―紙の本vs電子本への古くて新しい回答(柴野京子)
2.写真はどこにあるのか ―イメージを複製するテクノロジー(大久保遼) 
3.映画の歴史を巻き戻す ―現代のスクリーンから映画の幼年時代へ(大久保遼)  
4.音楽にとっての音響技術 ―歌声の主はどこにいるのか(谷口文和) 
5.声を伝える/技術を楽しむ ―電話・ラジオのメディア史(溝尻真也) 
6.テレビジョンの初期衝動 ―「遠く(tele)を視ること(vision)」の技術史(飯田豊) 
7.ローカルメディアの技術変容 ―ミニFMという実践を補助線に(和田敬)  
8.文化としてのコンピュータ ―その「柔軟性」はどこからきたのか(杉本達應)  
9.開かれたネットワーク ―インターネットをつくったのは誰か(杉本達應)  
10.手のひらの情報革命 ―携帯からケータイへ(木暮祐一、飯田豊) 
11.誰のための技術史?―アマチュアリズムの行方(飯田豊)

2013年9月25日水曜日

「専門演習」クラス別ガイダンス・個別面談について

 立命館大学産業社会学部の2回生で、来年度、飯田ゼミへの配属を希望している人は、なるべくクラス別ガイダンスに出席してください。2回開催しますが、内容は同じです。

  ・10月3日(木)昼休み 以学館28号室
  ・10月4日(金)昼休み 以学館25号室

 また、9月27日(金)から10月11日(金)のあいだ、個別面談に応じています。希望者はメールで申し込んでください(メールアドレスは開講要項に記載されています)。個別に日程調整をします。終盤は(たぶん)混み合いますので、なるべく早めにお願いします。

 なお、飯田ゼミのブログも参考になるかと思いますので、ぜひご覧ください。

2013年9月24日火曜日

【研究会報告】9/20(金)「Vortrag: Media Culture InterTalk: The New Paradigm in Media Action in Japan」(at Universität Leipzig)


1週間ほどドイツに滞在し、ライプツィヒ大学で開催された「Vortrag: Media Culture InterTalk: The New Paradigm in Media Action in Japan」に参加しました。僕は「From Banpaku to NICONICO Cho-Kaigi: The Transformation of Media Events in Japan」というタイトルで報告させていただきました。


Vortrag: Media Culture InterTalk, Germany and Japan 2013
-The New Paradigm in Media Action in Japan-

Nach dem Unfall in Fukushima sind die Rückkehr zum Alltagsleben und verschiedene Medienaktionen für einen Durchbruch dringend notwendig. Dieser Vortrag behandelt auszugsweise die Verbindungen von Deutschland mit der japanischen Massenkultur sowie Massenbewegungen, die sich in einzigartiger Weise entwickelt haben. Darüberhinaus wird ein Ausblick auf die Zukunft gegeben. Sechs Gäste aus Japan untersuchen die japanische Gesellschaft nach einzelnen Gesichtspunkten.

■Datum : Freitag den 20 September 2013
■Zeit : 14:30-17:00
■Ort : Universität Leipzig Ostasiatisches Institut Schillerstraße S 202
■Reservierung notwendig : nein
■Sprache : Englisch

--
Programm : 

Einleitung. The New Paradigm in Media Action in Japan 

Teil 1. Medienereignisse/ Media Events
■Vortrag von Prof. Dr. Masaaki Ito(Associate Professor, Faculty of Media Theory and Production, Aichi Shukutoku University) Meaning and Meaninglessness: Collective Actions in Japan 
■Vortrag von Prof. Yutaka Iida (Associate Professor, College of Social Sciences, Ritsumeikan University) From Banpaku to Cho-Kaigi: The Transformation of Media Events in Japan 
■Vortrag von Shoko Nishio(Ph.D. Candidate, Graduate School of Languages and Cultures, Nagoya University / Research Fellow of the Japan Society for the Promotion of Science) Who Waves the Flag?: Public Viewing in Japan and Germany

(Pause)

Teil 2. Medienpraxis / Media Practice
■Vortrag von Prof. Tomoyuki Okada (Professor, Faculty of Informatics, Kansai University) National Media Events and ICT: International Expos in 21st Century in East Asia 
■Vortrag von Prof. Ryuko Furukawa(Professor, Department of Art Studies, Faculty of Letters, Meiji Gakuin University) Re-designing of Tradition: Media Studies on Tea-Ceremony Rooms 
■ Vortrag von Mamiko Hayashida(Lecturer, Department of Media and Communication, Faculty of Humanities, Fukuoka Jo Gakuin University) A Media Workshop for Reviewing your Everyday Life

※Reihenfolge und Thema des Vortrags haben teilweise geändert. (12. Sep. 2013)

2013年8月26日月曜日

【学会報告】9/15(日)社会情報学会ワークショップ「遍在するスクリーンを理解する ーその方法と可能性」(於:早稲田大学)



社会情報学会の学会大会において、光岡寿郎さん(東京経済大学)、大久保遼さん(早稲田大学)、近藤和都さん(東京大学)とワークショップをおこないます。僕はコメンテータとしてお声がけいただきました。

2013年8月14日水曜日

【研究会記録】MAGNETトーク「デジタルな生活と身体表現」(於:広島県・安芸高田市立八千代の丘美術館)


7月6日に広島県安芸高田市で開催されたMAGNETトーク、「デジタルな生活と身体表現」のレポートです。杉本達應さん(札幌市立大学)執筆。こちらからどうぞ。

2013年4月22日月曜日

【共著】中筋直哉・五十嵐泰正編著『よくわかる都市社会学』(ミネルヴァ書房、2013年)



「グラフィティ」と「ユビキタス」の事項解説を書かせていただきました。本書の詳細はこちら。都市の社会理論、メディア論から社会調査、まちづくりまで、事例としては鞆の浦からヤンキー文化、聖地巡礼まで網羅されていて、タイトルの通り、都市社会学の入門書としておすすめの一冊です。

【研究会報告】5/18(土)現代風俗研究会「趣味のテレビジョン ―技術思想としてのアマチュアリズム」(於:関東学院大学 関内メディアセンター)



現代風俗研究会「東京の会」で研究報告をおこないます。科学研究費(若手B)「「つながり」のメディア史」(課題番号23701010)と、財団法人電気通信普及財団「技術思想としてのアマチュアリズム」の助成を受けた研究の経過についてお話しする予定です。


【日時】2013年5月18日(土曜日)午後3時~6時 
【テーマ】「趣味のテレビジョン ―技術思想としてのアマチュアリズム」 
【報告者】飯田豊 
【司会】神野由紀 
【コーディネイター】加藤裕康 
【報告要旨】
 報告者はこれまで、日本における初期テレビジョンの技術史に取り組んできました。具体的には、定時放送の開始(1953年)に先立って、博覧会や展覧会、百貨店の催事場などで人気を博していた公開実験に焦点をあて、当時いかなる利用の可能性が構想されていたのかを調査しています。
 この研究会では、「趣味の風俗」という年間テーマに応えるかたちで、アマチュアによるテレビジョンの工作文化に焦点を当てたいと思います。日本では十五年戦争を挟んで、1930年頃と1950年頃の二度、受像機の自作ブームが起こっていました。
 まず1930年頃には、かつてラジオの可能性に魅了されたアマチュア無線家たちが、ようやく欧米で芽生えつつあったテレビジョン技術に、新しい研究対象のひとつとして関心を向け、いち早く啓蒙活動を展開していました。この時期、アマチュアを対象とするテレビジョン製作の解説書も数多く出版されています。「趣味のテレビジョン」という報告タイトルは、そのうちの一冊の書名を借用しました。
 それに対して1950年頃には、テレビの普及はアマチュアから生じるという見通しを持っていたNHKが、趣味としての受像機製作を促していました。彼らの多くは家庭にいち早く受像機を導入したうえ、全国各地で電器店を営んでいた者も少なくなかったため、受像機の普及に大きな役割を果たしたと考えられます。
 メディアの技術史においては、しばしば「アマチュア」の存在が注目されます。ラジオの黎明期は言うまでもなく、コンピュータやネットワークの発展においても、マイコン文化やハッカー文化が重要な役割を果たしてきました。もっとも、電子工学や情報科学の進展にともない、専門家と非専門家が決定的に峻別されていくにしたがい、「アマチュア」の意味は大きく変わっていきます。技術史が「アマチュア」に注目する事由も、時代ごとに異なっていると言えるでしょう。この報告では、二度にわたるテレビジョン受像機の自作ブームを比較することを通して、いわば“技術思想としてのアマチュアリズム”の変容を素描することを目指したいと思います。 
【懇親会のご案内】
 毎回、教室終了後、懇親会を開いています。
 手弁当でご報告いただく報告者へのささやかなお礼の意味を持っています。教室では聞けなかった話や質問などの機会でもあります。この懇親会にも、ご参加くださいますようお願いいたします。 
【参加費】
 教室では、毎回、会場費として100円を集めています。
 ご協力をお願いいたします。事前に参加申請する必要はありません。直接、会場へお越し下さい。 
【会場】
関東学院大学 関内メディアセンター(8階) M—808会議室
※ 当日はビルの正面入り口が閉まっています。夜間通用口をご利用ください。

2013年4月20日土曜日

4/21(日)「はい!テレビ朝日です」にて、バラエティ番組制作ワークショップの紹介



4/21(日)早朝4:50〜5:20の「はい!テレビ朝日です」(関東ローカル)で、昨年の秋、広島ホームテレビと協働して実施した、大学生対象のバラエティ番組制作ワークショップの模様が紹介されました。テレビ朝日の番組ウェブサイトに動画が掲載されています

2013年4月5日金曜日

【研究会記録】MAGNET第1回研究会「メディア、地域、グローカル ―持続展開するコミュニティ・ビルディングを手がかりに」(於:広島県尾道市・光明寺会館)



3月16日に尾道で開催したMAGNET第1回研究会、「メディア、地域、グローカル ―持続展開するコミュニティ・ビルディングを手がかりに」のレポートです。土屋祐子さん(広島経済大学)執筆。こちらからどうぞ。

原真『テレビの履歴書 ―地デジ化とは何だったのか』(リベルタ出版、2013年)



共同通信社の原真さんからご恵投いただきました。原真『テレビの履歴書 ―地デジ化とは何だったのか』(リベルタ出版、2013年)。関係者の証言にもとづく新聞連載をまとめられたもので、僕も1章にちょこっと登場してます。

2013年3月22日金曜日

【論文】「マクルーハン、環境芸術、大阪万博 ―60年代日本の美術評論におけるマクルーハン受容」

『立命館産業社会論集』48巻4号に、「マクルーハン、環境芸術、大阪万博 ―60年代日本の美術評論におけるマクルーハン受容」という論文が掲載されました。


【概要】大阪万博に関わっていた建築家や美術家の証言によれば、60年代後半、「環境」という概念に対する関心の高まりを背景に、マクルーハンがいち早く受容されていたようである。だが、芸術分野におけるマクルーハン受容の文脈については、今日までほとんど検証されていない。そこで本稿では、マクルーハンにいち早く着目した美術評論の読解を通じて、その思想が主に大阪万博を介していかに解釈されたのか、同時代的理解を試みる。それはまず、ポップ・アート以降の新しい芸術表現に強い関心を寄せていた、東野芳明、宮川淳、中原佑介、日向あき子といった若い美術評論家たちによって先鞭がつけられる。「反芸術」論争や「模造千円札」裁判などを契機として、日本における前衛芸術の行方が問われる中で、新しい工業素材やメディアを駆使した、合理的で領域横断的な芸術表現に注目が集まっていた当時、「環境」という概念を橋渡しとして、マクルーハンが広く読まれたのである。こうした動向は大阪万博の準備期間と重なっており、環境芸術の大実験場としての期待や懸念と相まって、マクルーハンの理論が頻繁に援用されていた。彼らが構想した「環境芸術論」は、美術評論の枠にとどまらず、日本における「メディア論」の萌芽と言えるような広い射程を備えていたのである。

[Abstract] According to the testimonies of architects and artists who were involved in the 1970 Osaka Expo, it appears that Marshall McLuhan was quickly accepted in the late 1960s with the background of an increase in interest in the concept of “environment”. However, the details of the acceptance of McLuhan in the field of art have barely been examined to date. As such, this paper clarifies how his communication theory was interpreted through the reading and understanding of the art criticism that focused on McLuhan before others. Firstly, young art critics, who were strongly interested in new artistic expressions after pop art, focused on McLuhan. Rational and interdisciplinary artistic expressions making full use of new industrial materials and technologies started to gather attention and McLuhan was read with the concept of “environment” as the intermediary. This trend coincided with the preparation period of the Osaka Expo. McLuhan’s theory was frequently quoted under the expectation to attempt to make the expo into a proving ground for environmental art. While playing a part in the popularization of McLuhan, they conceptualized a unique “theory of environmental art” based on each issue and interest, which had such a wide range as could be called the sprouting of “media theory” in Japan, not limited to the boundaries of art criticism. 

2013年3月13日水曜日

3/16(土)MAGNET第1回研究会「メディア、地域、グローカル ―持続展開するコミュニティ・ビルディングを手がかりに」(於:広島県尾道市・光明寺会館)



このたび、西日本に拠点をおくメディア研究者や実践者が集い、「MAGNET」という研究プロジェクトを立ちあげました。メディアをめぐる地域の諸活動について、グローカルな視座から考え、実践研究を展開していくことを目的としています。

MAGNET第1回研究会「メディア、地域、グローカル ―持続展開するコミュニティ・ビルディングを手がかりに」(3/16、広島県尾道市・光明寺会館)。

「まちづくり」「ワークショップ」「コミュニティデザイン」といった言葉が広く浸透している現代において、地域の動脈足りうる”セルフ・ビルド”ならぬ”コミュニティ・ビルド”な文化活動には、どのような視座と動きが必要なのでしょうか。尾道で展開する”アーティスト・イン・レジデンス(AIR)”事業の話題を皮切りに、全国各地における”コミュニティ・ビルド”な文化活動について語り合うとともに、MAGNETの今後の活動をどのようにデザインし得るかについて、みなさんと一緒に考えていきたいと思います。会場にお越しになる実践者のみなさんから、より多くのご経験をうかがい、ゆっくりと意見交換ができるように、座談会的なかたちで進めたいと考えています。

2013年2月11日月曜日

立命館大学「先端ロボティクス研究センター」に参加

立命館大学「先端ロボティクス研究センター」に研究員として所属することにしました。もちろん開発に参加するわけではなく、あくまでメディア論や技術論の研究者として関わる予定です。ここ数年、ロボット工学の動向はあまりフォローできていないので、研究開発の現場を見て学べるのは、とてもありがたいことです。

2013年1月31日木曜日

1/30(水)『京都新聞』にインタビュー

「くらし塾:SNSを上手に使おう」という特集の一環(9面)として、飯田のインタビューが掲載されました。