2017年12月27日水曜日
2017年12月1日金曜日
【論文】「新しいライヴ体験を理解するために ―考古学的視座からのメディア論」『触感コンテンツ専門誌 ふるえ Vol.14』
NTTから発行されている『触感コンテンツ専門誌 ふるえ Vol.14』(特集:コミュニケーション・放送・メディアのライヴ感)に、「新しいライヴ体験を理解するために ―考古学的視座からのメディア論」という論考を寄稿させていただきました。『NTT技術ジャーナル』に同封されているほか、ICCでも頒布されているようです。裏表紙のブックガイドでは『現代メディア・イベント論』もご紹介いただいています。
2017年11月6日月曜日
【シンポジウム】12/24(日)岐阜おおがきビエンナーレ2017「藤幡正樹《Light on the Net》を解読する」(於:IAMAS)
登壇者:飯田 豊、喜多千草、篠原資明
コメンテータ:久保田晃弘、藤幡正樹、三輪眞弘
ご一緒する先生方が豪華すぎて、今から緊張しています。篠原資明先生には先日、初めてお目にかかりました。喜多千草先生とは(研究領域が近いにも関わらず)まだ面識がないので、お目にかかるのが楽しみです。公式サイトはこちら。
2017年10月11日水曜日
【学会】10/28(土)「ネットワーク社会の地層史」日本マス・コミュニケーション学会(於:成城大学)
10月28日(土)、成城大学で開催される日本マス・コミュニケーション学会2017年度秋季研究発表会にて、ネットワーク社会研究部会のワークショップ「ネットワーク社会の地層史」に登壇します。
問題提起者:辻 泉(中央大学)+ 土橋臣吾(法政大学)
討 論 者:飯田 豊(立命館大学)
司 会 者:伊藤昌亮(成蹊大学)
「ネットワーク社会」という言葉はこれまで、情報通信技術が普及した未来社会を展望するさい、頻繁に用いられてきた。しかしながら、すでに世界中にスマートフォンとソー シャルメディアが普及し、インターネットが社会基盤となった現代においては、この言葉の意味を批判的に再検討していくことが必要になってきている。
このワークショップでは、「ネットワーク社会」を歴史的に捉える視座を提起し、その射程について議論をしていく。かつて佐藤健二は「メディアの地層学」「コミュニケーションの社会的地層」という隠喩を用い、モノを手掛かりとしたメディア史という領域を指し示した。これにならい「ネットワーク社会の地層史」という観点のもと、おもに日本における鉄道、電信電話、自動車、テレビ、そしてインターネットなどのネットワークをめぐる技術革新に、ナショナリズムやリージョナリズムなどが複合的に作用した歴史に焦点をあてる。
『鉄道旅行の歴史』(1977年)を著したヴォルフガング・シヴェルブシュが指摘したように、鉄道を生物体に喩えると電信は神経系統であり、車窓に沿って飛び去っていく電柱と電線の背後に、19 世紀の鉄道旅行者は風景を見た。また、マーシャル・マクルーハンやレイモンド・ウィリアムズなど、自動車とテレビの相互関係に着目していた研究者も少なくないように、〈交通(transport / traffic)〉と〈通信(communication)〉のネットワークは互いに分かちがたく結び付いている。
そこで具体的には、あくまで便宜的かつ操作的な区分ではあるが、〈鉄道交通〉や〈マスメディア〉がつくるネットワークの地層について辻泉が、〈自動車交通〉や〈デジタルメディア〉がつくるネットワークの地層について土橋臣吾が、それぞれの特性を対比させながら一体的に問題提起をおこなう。
辻については、これまで、〈鉄道交通〉や〈マスメディア〉が作り出す「ネットワーク社会」に関連して、いくつかの業績を積み重ねてきた。問題提起においては、19 世紀から20 世紀にかけての、ナショナリズム、帝国主義などと関連したその様相を展望することとなろう。
土橋については、これまで〈デジタルメディア〉を中心に、「移動の社会学(J・アーリ)」 に関連して、いくつかの業績を積み重ねてきた。20 世紀から 21 世紀にかけての、グローバリゼーションなどと関連したその様相を、辻の問題提起に続いて展望することとなろう が、その両者については、違いや断絶を強調するだけでなく、むしろ連続する面もあることなどを多層的に検討していきたい。
最後に、討論者はメディアの技術史などに取り組む飯田豊が務める。飯田は、こうしたもろもろのメディアについて、歴史的な観点から業績を積み重ねてきており、俯瞰した視点から討論を活発化していくうえで、最適の人選と言える。
以上のように、これらのネットワークが重層的に編み上がっていることを示したうえで、 各参加者の問題関心を踏まえながら、現代社会の様相を浮かび上がらせることを目指したい。
2017年9月13日水曜日
【エッセイ】『民間放送』9月13日号
2017年9月12日火曜日
【共編著】『現代メディア・イベント論―パブリック・ビューイングからゲーム実況まで』(勁草書房、2017年)
飯田豊・立石祥子編著『現代メディア・イベント論―パブリック・ビューイングからゲーム実況まで』(勁草書房)を刊行しました。執筆者は他に、永井純一、加藤裕康、程遥、阿部純(敬称略)。
マス・コミュニケーションの祝祭から、情報メディアが多重的に媒介する〈生〉の集合体験へ。グローバル時代におけるイベントの諸相。
日本とドイツの〈パブリック・ビューイング〉の受容経験、マスメディアとSNSが支える〈ロックフェス〉、ゲーセンを起源とする〈ゲーム実況〉という動画文化、日本製アニメのネット流通が生んだ中国の〈動漫祭〉、紙の冊子=〈ジン〉を交換しあう場づくりの哲学などを通じて、「メディア」と「イベント」の機制の変容を問う。
2017年8月31日木曜日
2017年8月19日土曜日
【研究会】8/19(土)「デジタル時代の次元の折り重なり」(於:MEDIA SHOP)
第4回新視覚芸術研究会「デジタル時代の次元の折り重なり」
日時:8月19日(土)12時30日〜16時
場所:京都 MEDIA SHOP
パネリスト:水野勝仁(甲南女子大学)
永田康祐(アーティスト/東京藝術大学)
馬場伸彦(甲南女子大学)
飯田 豊(立命館大学)
ヒトは三次元の物理空間を絵画や写真といった二次元の平面に変換してきた.次元の折り重ねが最も成功したのは,ボタン一つで撮影できる写真であろう.写真は三次元を二次元に落とし込み,二次元のなかに三次元を見せる.写真の平面には二次元と三次元とが折り重なっている.そして,20世紀はまさに写真と映画とが見せる次元の折り重ねを見続け,考え続ける時代であった.
20世紀後半にテレビ,そして,コンピュータが登場し,写真・映画の次元の折り重ねに変化が起きた.テレビは三次元を一次元の電気の流れに,コンピュータは三次元を一次元の情報の流れにした.三次元から一次元へと変換され,写真・映画がもつ世界をそのまま写し取るインデックス性が曖昧になった.しかし,コンピュータは写真や映画に擬態して,世界をそのまま写し取っているように見せている.あるいは,写真・映画のインデックスを保持しようとコンピュータがプログラムされていると言ったほうがいいのかもしれない.コンピュータはインデックス性を絶対的なものとしないため,どんなものにも擬態できるのである.
コンピュータ科学者のアラン・ケイは,「Doing with Images makes Symbols(イメージを操作してシンボルをつくる)」というスローガンを掲げて,コンピュータの画面のほとんどを占めているグラフィカル・ユーザ・インターフェイス(GUI)を完成させた.コンピュータにはプログラムというシンボルとディスプレイ上のイメージがあり,これらを操作できる.イメージを操作すればプログラムが動き,プログラムを操作すればイメージが変化する.コンピュータは三次元の物理世界をプログラムという一次元の流れで制御し,それをディスプレイが提供する二次元の光平面に表示する.ディスプレイのイメージは一次元のプログラムと三次元に位置するヒトから操作されている.
20世紀を支配した映画・写真がインデックス性を絶対視するものだったのに対して,21世紀のイメージを担うコンピュータはインデックス性が曖昧になっている.その代わりに,コンピュータは物理世界から遊離した一次元のプログラムと二次元のディスプレイと三次元のヒトとが折り重なる場となっている.だとすれば,コンピュータを経由することで,二次元のディスプレイに表示されているイメージを三次元の物理空間に折り返して重ねることが可能なはずである.今はまだ二次元の平面に縛られている状態ではあるけれど,いずれは三次元そのものを操作可能にしていき,次元を自由に折り重ねた表現を生み出すだろう.コンピュータとともに生まれる次元の折り重なりとその表現を考えたい.
2017年7月8日土曜日
【研究会】8/5(土)光岡寿郎『変貌するミュージアムコミュニケーション―来館者と展示空間をめぐるメディア論的想像力』を読む(於:東京大学本郷キャンパス)
東京大学の院生さん有志が企画した、下記の書評会に参加させていただきます。事前申込みが必要ですので、よろしくお願いします。
このたび、6月に『変貌するミュージアムコミュニケーション:来館者と展示空間をめぐるメディア論的想像力』(せりか書房)を出版された光岡寿郎氏をお招きし、同書の合評会を開催することとなりました。同書は、英米圏のミュージアムにおけるコミュニケーション概念の歴史的変遷を描き、ミュージアムを多様なコミュニケーションを媒介するメディアの構造体<メディア・コンプレックス>として捉え直したものです。評者には、それぞれメディア研究、ミュージアム研究、学習研究と異なる研究分野を持つ皆さんにご登壇頂き、ご自身の問題関心に沿って、論点の共有を図ってもらいます。その後は、光岡氏からの応答に留まらず、参加者の皆さんと活発な意見交換ができればと考えています。本会は、公開研究会です。ミュージアムをフィールドに、まさに学際的な議論が展開されるはずですので、奮ってご参加ください。
日時:2017年8月5日(土)15:00-17:00
場所:東京大学本郷キャンパス 福武ホール1階 会議室
赤門を入って左折。手前に見えるコンクリート建築の一階。会場は施錠されておりますので、時間に遅れる方は問い合わせメールアドレスまでご連絡下さい。詳細:http://fukutake.iii.u-tokyo.ac.jp/access/
登壇者:評者 飯田豊(立命館大学産業社会学部准教授)潘夢斐(東京大学学際情報学府博士課程)杉山昂平(東京大学学際情報学府博士課程)応答者 光岡寿郎(東京経済大学コミュニケーション学部准教授)司会 藤嶋陽子(東京大学学際情報学府博士課程)
主催 東京大学大学院学際情報学府学生有志(藤嶋陽子・潘夢斐・杉山昂平)/KoSAC
参加無料・一般参加歓迎(会場準備の都合上、下記まで事前のご連絡をお願いいたします)※終了後、懇親会を予定しております。(本郷周辺)
申し込み方法7月28日までに、下記の問い合わせ先アドレスに下記を記載のうえお申込み下さい。1 お名前 ②ご所属 ③連絡先emailアドレス ④懇親会参加の有無問い合わせ先 藤嶋陽子 yokofujishima[at]g.ecc.u-tokyo.ac.jp
2017年7月7日金曜日
2017年5月18日木曜日
【エッセイ】横山裕さん(関ジャニ∞)主演舞台『上を下へのジレッタ』に寄せて
横山裕さん(関ジャニ∞)主演の舞台『上を下へのジレッタ』の劇場販売用パンフレットに寄稿しました。出演者は他に、中川翔子さん、浜野謙太さん、竹中直人さんといった豪華な顔ぶれで、脚本・演出は倉持裕さん。観劇するのが楽しみです。
手塚治虫が1968年、当時のテレビ業界を舞台に描いた漫画が原作。僕は「アフター・テレビジョンの考古学 ―ハプニング、宇宙中継、そして大阪万博」というタイトルで、メディア史の観点からの考察を書きました。
2017年4月17日月曜日
【編著】『メディア技術史 ―デジタル社会の系譜と行方[改訂版]』(北樹出版、2017年)
2013年刊行の編著『メディア技術史 ―デジタル社会の系譜と行方』(北樹出版)の改訂版が発売されました。
<改訂にあたって>
幸いなことに、初版はたくさんの読者に恵まれ、大学でも多くの講義やゼミで講読していただいている。そして2015年には、エルキ・フータモの論文集『メディア考古学―過去・現在・未来の対話のために』(NTT出版)が刊行されるなど、メディア技術の〈歴史〉と〈現実〉を往還する思考のあり方には、ますます関心が高まっているように思われる。そしてなにより、初版を刊行して3年のあいだに、本書の執筆者はそれぞれ、注目に値する著書や論文、訳書などを精力的に発表し続けている。そこで改訂版の各章では、それぞれの技術の現況に関する記述を必要に応じて書き改め、新たな知見を踏まえたアップデートをおこなった。読者の皆さまのご批評を待ちたい。
2017年4月12日水曜日
【論文】「メディア・イベント概念の理論的再構築に向けて」『情報科学芸術大学院大学紀要』第8巻
情報科学芸術大学院大学(IAMAS)の紀要に、「メディア・イベント概念の理論的再構築に向けて」という論文を寄稿させていただきました。とても美しい装丁の紀要です。この論文のタイトルは、2016〜18年度の科研(若手B)の研究課題名でして、これまで2年間取り組んできた大阪万博研究の成果を紹介しつつ、今後の抱負を述べています。
2017年4月1日土曜日
2017年2月1日水曜日
2017年1月31日火曜日
【ラジオ出演】1/14(金)RCC(中国放送)ラジオ「勝手にトークひろしま!」
久しぶりにRCCラジオ「勝手にトークひろしま!」に出演しました。「ソーシャルメディアを語ってみた2017」というテーマで22時から2時間、ニコ生はさらに30分の延長で、合計2時間半のトーク。ゲストは「ラジプリズム」パーソナリティのカンダマサヨシさん、元AKB48の小原春香さん、飯田の3名。MCは平尾順平さん、キムラミチタさん。
ツイッターのハッシュタグ(#kt_h と #rccrp)もニコ生の弾幕も盛況で、どちらも暖かいコメントばかりで感謝。普段はそれほどネットの反応を追えないらしいけど、今回はミチタさん、カンダさん、僕が三人がかりで、コメントを積極的に拾えたのは良かったと思います。
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