2018年2月6日火曜日

【トークライブ】2/17(土)「新しいメディアとイベントのカタチ」(於:ネイキッドロフト)


2/17(土)12:30〜 新宿ネイキッドロフトのトークライブに出演します。

 ビデオゲームのプレイ画面を、解説や雑談を交えて楽しむゲーム実況は、日本に限らず、世界中で白熱している。動画共有サイトで馴染みがある著名な実況者は、ゲームイベントで多くのファンを集める。
 しかし、ゲーム実況は決して、ネットのなかで自生した文化ではない。日本のゲーム実況は、遅くとも90年代から複数のゲームセンターでおこなわれていた!
 現代社会においては、メディアもイベントもさまざまな場所に散らばり、ビオトープのように機能している。昨年刊行された『現代メディア・イベント論 ―パブリック・ビューイングからゲーム実況まで』では、グローバル時代におけるメディアとイベントの関係が具体的な事例にもとづいて論じられているが、読者の反響がもっとも大きかったのが「ゲーム実況」である。
 そこで、このトークライブでは「ゲーム」に焦点をあて、こうした新しいメディアとイベントのカタチについて語り尽くす。
 出演者は、「ドキュメント72時間」(NHK/2018年2月2日放送)にも取り上げられた“伝説のゲーセン”高田馬場ゲーセンミカドの店長・イケダミノロック、『現代メディア・イベント論』の編者のひとりである飯田豊、『ゲームセンター文化論』の加藤裕康、そして『現代ゲーム全史』の中川大地。お楽しみに!
 ご予約はこちらからお願い致します。

2018年1月4日木曜日

【研究会】1/20(土)「中国の網絡社会とメディア研究」(於:成蹊サテライト・オフィス)


日本マス・コミュニケーション学会第36期第2回研究会
(ネットワーク社会研究部会企画)
「中国の網絡社会とメディア研究」

日 時 :2018年1月20日(土)13時〜16時30分
場 所 :成蹊サテライト・オフィス
      東京都千代田区丸の内3-1-1 国際ビル1階124区(室)
報告者 :章 蓉(朝日新聞社)、劉 雪雁(関西大学)
討論者 :伊藤昌亮(成蹊大学)
司会  :飯田 豊(立命館大学)

日本のメディア報道で描かれる中国のインターネット事情は、共産党による言論統制、特定の事件・事故をめぐる極端なユーザーの反応や、ビジネスライクなトレンドだけがセンセーショナルに紹介されることが多い。一方、中国、台湾、香港など中国語圏におけるインターネットをはじめとするメディア研究は近年、著しい発展を遂げているが、日本においてその詳細は専門家のあいだでもほとんど知られていない。
この研究会では、中国のインターネット事情を含むネットワーク社会(網絡社会)のありようとメディア研究の進展状況に詳しい会員から報告をしていただき、理解を深めていきたいと考えている。ネットワーク社会については、2017年に『コレクティヴ・ジャーナリズム:中国に見るネットメディアの新たな可能性』を出版した章蓉氏(朝日新聞社)に、おもにジャーナリズム研究の観点から語っていただく。中国語圏のメディア研究については、近年、呉翠珍、卜衛、陸曄、楊伯漵、夏鋳九ら中国語圏の著名な研究者の翻訳紹介を進めている劉雪雁氏(関西大学)に解説していただく。それらを受けて日本のネットワーク社会、集合行動論に取り組む伊藤昌亮氏(成蹊大学)に討論の口火を切ってもらい、参加者とともに議論を深めていく予定である。
中国の網絡社会とメディア研究の現在について、バランスのとれた多面的な知識を得ることは、欧米とは異なる観点から日本のあり方を批判的に相対化する上でも有効であろう。
なお、研究会は日本語でおこなう。ふるって参加して欲しい。

  

2017年12月27日水曜日

【論文】「ポスト渋谷系の戦略と憧憬 ―九〇年代のサニーデイ・サービス、その語られ方の移ろい」『ユリイカ』2018年1月号



『ユリイカ』2018年1月号「特集=サニーデイ・サービス」に、「ポスト渋谷系の戦略と憧憬  ―九〇年代のサニーデイ・サービス、その語られ方の移ろい」という論考を寄稿しました。詳細はこちら


   

2017年12月1日金曜日

【論文】「新しいライヴ体験を理解するために ―考古学的視座からのメディア論」『触感コンテンツ専門誌 ふるえ Vol.14』


NTTから発行されている『触感コンテンツ専門誌 ふるえ Vol.14』(特集:コミュニケーション・放送・メディアのライヴ感)に、「新しいライヴ体験を理解するために ―考古学的視座からのメディア論」という論考を寄稿させていただきました。『NTT技術ジャーナル』に同封されているほか、ICCでも頒布されているようです。裏表紙のブックガイドでは『現代メディア・イベント論』もご紹介いただいています。


   

2017年11月6日月曜日

【シンポジウム】12/24(日)岐阜おおがきビエンナーレ2017「藤幡正樹《Light on the Net》を解読する」(於:IAMAS)


12/19(火)〜24(日) 岐阜おおがきビエンナーレ2017「新しい時代 ―メディア・アート研究事始め」(於:IAMAS)。最終日のシンポジウム「藤幡正樹《Light on the Net》を解読する」に登壇します。

 登壇者:飯田 豊、喜多千草、篠原資明
 コメンテータ:久保田晃弘、藤幡正樹、三輪眞弘

ご一緒する先生方が豪華すぎて、今から緊張しています。篠原資明先生には先日、初めてお目にかかりました。喜多千草先生とは(研究領域が近いにも関わらず)まだ面識がないので、お目にかかるのが楽しみです。公式サイトはこちら


   

2017年10月11日水曜日

【学会】10/28(土)「ネットワーク社会の地層史」日本マス・コミュニケーション学会(於:成城大学)

10月28日(土)、成城大学で開催される日本マス・コミュニケーション学会2017年度秋季研究発表会にて、ネットワーク社会研究部会のワークショップ「ネットワーク社会の地層史」に登壇します。

問題提起者:辻  泉(中央大学)+ 土橋臣吾(法政大学)
討 論 者:飯田 豊(立命館大学)
司 会 者:伊藤昌亮(成蹊大学)

 「ネットワーク社会」という言葉はこれまで、情報通信技術が普及した未来社会を展望するさい、頻繁に用いられてきた。しかしながら、すでに世界中にスマートフォンとソー シャルメディアが普及し、インターネットが社会基盤となった現代においては、この言葉の意味を批判的に再検討していくことが必要になってきている。 
 このワークショップでは、「ネットワーク社会」を歴史的に捉える視座を提起し、その射程について議論をしていく。かつて佐藤健二は「メディアの地層学」「コミュニケーションの社会的地層」という隠喩を用い、モノを手掛かりとしたメディア史という領域を指し示した。これにならい「ネットワーク社会の地層史」という観点のもと、おもに日本における鉄道、電信電話、自動車、テレビ、そしてインターネットなどのネットワークをめぐる技術革新に、ナショナリズムやリージョナリズムなどが複合的に作用した歴史に焦点をあてる。 
 『鉄道旅行の歴史』(1977年)を著したヴォルフガング・シヴェルブシュが指摘したように、鉄道を生物体に喩えると電信は神経系統であり、車窓に沿って飛び去っていく電柱と電線の背後に、19 世紀の鉄道旅行者は風景を見た。また、マーシャル・マクルーハンやレイモンド・ウィリアムズなど、自動車とテレビの相互関係に着目していた研究者も少なくないように、〈交通(transport / traffic)〉と〈通信(communication)〉のネットワークは互いに分かちがたく結び付いている。 
 そこで具体的には、あくまで便宜的かつ操作的な区分ではあるが、〈鉄道交通〉や〈マスメディア〉がつくるネットワークの地層について辻泉が、〈自動車交通〉や〈デジタルメディア〉がつくるネットワークの地層について土橋臣吾が、それぞれの特性を対比させながら一体的に問題提起をおこなう。 
 辻については、これまで、〈鉄道交通〉や〈マスメディア〉が作り出す「ネットワーク社会」に関連して、いくつかの業績を積み重ねてきた。問題提起においては、19 世紀から20 世紀にかけての、ナショナリズム、帝国主義などと関連したその様相を展望することとなろう。 
 土橋については、これまで〈デジタルメディア〉を中心に、「移動の社会学(J・アーリ)」 に関連して、いくつかの業績を積み重ねてきた。20 世紀から 21 世紀にかけての、グローバリゼーションなどと関連したその様相を、辻の問題提起に続いて展望することとなろう が、その両者については、違いや断絶を強調するだけでなく、むしろ連続する面もあることなどを多層的に検討していきたい。 
 最後に、討論者はメディアの技術史などに取り組む飯田豊が務める。飯田は、こうしたもろもろのメディアについて、歴史的な観点から業績を積み重ねてきており、俯瞰した視点から討論を活発化していくうえで、最適の人選と言える。 
 以上のように、これらのネットワークが重層的に編み上がっていることを示したうえで、 各参加者の問題関心を踏まえながら、現代社会の様相を浮かび上がらせることを目指したい。

   

2017年10月10日火曜日

2017年9月13日水曜日

【エッセイ】『民間放送』9月13日号


日本民間放送連盟の機関紙『民間放送』9月13日号に、「「◯◯離れ」に怯まない ―ネット文化の造詣、放送への関心に」というエッセイを寄稿しました。(『現代メディア・イベント論』の宣伝を兼ねて)ゲーム実況の話と、SHOWROOMのことを少し。


2017年9月12日火曜日

【共編著】『現代メディア・イベント論―パブリック・ビューイングからゲーム実況まで』(勁草書房、2017年)



飯田豊・立石祥子編著『現代メディア・イベント論―パブリック・ビューイングからゲーム実況まで』(勁草書房)を刊行しました。執筆者は他に、永井純一、加藤裕康、程遥、阿部純(敬称略)。

マス・コミュニケーションの祝祭から、情報メディアが多重的に媒介する〈生〉の集合体験へ。グローバル時代におけるイベントの諸相。 
日本とドイツの〈パブリック・ビューイング〉の受容経験、マスメディアとSNSが支える〈ロックフェス〉、ゲーセンを起源とする〈ゲーム実況〉という動画文化、日本製アニメのネット流通が生んだ中国の〈動漫祭〉、紙の冊子=〈ジン〉を交換しあう場づくりの哲学などを通じて、「メディア」と「イベント」の機制の変容を問う。

  

2017年8月31日木曜日